●第27回ザッカデザイン画コンペティション
多数のご応募をいただきましたデザイン画コンペ、最終審査の結果を発表します。
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山口 茜(ヤマグチ アカネ)
所属:女子美術大学
受賞コメント
●この度は大賞という栄えある賞をいただき、大変嬉しく思っています。
購入者にどのように履いてほしいかよく考えてデザインしたつもりでしたが、いざ審査員や現場で働く方々から意見をいただくと、想定している履き方をするためにはいくつかの問題点があることを指摘され、自分の経験や知識の浅さを実感しました。完成した靴がデザイン画で想定していたことと大きな相違がないようにするためにも、今回いただいた意見を生かし、精進していただきたいと存じます。
飯田みつき(イイダミツキ)
所属:名古屋総合デザイン専門学校
受賞コメント
●この度は最優秀賞という立派な賞を頂き大変光栄に思います。普段はファッションとはまた別のデザインを学んでいる身なので、新鮮な気持ちでした。この作品は、ふとした思いつきから生まれたもので、この経験を基に表現の幅を広げて、製作に挑んでいきたいと思います。
審査コメント
●封筒にマチを持たせたランドセルのような形状が興味深い。
本来の紙封筒のように、平面のサラの状態から自ら組み立てられるようなプロセスを盛り込んでもおもしろいように感じる。封筒というものの、今あるビジュアルと原始的な機能から、それを受けてどうオリジナルに結びつけられるかがポイントだと思う。(青木氏)
●サラッと描いたデザイン画と表現したい作品のテイストがマッチしていて好感が持てました。作者の人柄が伝わってきます。(鴨志田氏)
新庄玲子(シンジョウレイコ)
所属:国士舘大学(講師)
受賞コメント
●数学の一分野である幾何学を専門とする私が、昨年に引続き最優秀賞をいただけたことを大変嬉しく思います。数学は難しいと考える方も多いかと思いますが、自然界には数式で表現できる美しい形が数多くあります。それらをデザインに落とし込むことで、数学の持つ美しさを発信していきたいというところに、私の創作活動のモチベーションはあります。今回のデザイン画も水滴に描く同心円にインスピレーションを得て描いたものです。 今後も専門性を生かした創作活動を続けていきたいと考えています。
審査コメント
●既存にはないデザイン画で、審査会でも議論が白熱していました。ドレープが 美しく、実際に出来上がったものを見るのが楽しみです。(黒岩氏)
●完成品を想像させる説得力あるデザインだと思いました。陰影が綺麗にでるといいですね。(研壁氏)
宋 孝妍(ソウ コウケン)
所属:横浜デザイン学院
受賞コメント
●今回はこのような賞をいただき本当に嬉しく思います。私はベルトが大好きです。また、色々なことに興味を持って生活していることが、今回のファスナー付ベルトのアイデアが浮かぶきっかけとなりました。そこを評価していただけたことが嬉しいです。本当にありがとうございました。
審査コメント
●シンプルだが、作者の美意識が感じられる作品。
ベルトとしての機能とアクセサリーとしての装飾のバランスがとられているように感じる。(青木氏)
●とてもトレンド性が高くリアルなデザインでした。パリコレとかに出てきても不思議じゃないグッドなデザインで、このベルトを軸に着るファッションが決まるような存在感のあるベルトです。(南馬越氏)
山本ゆい(ヤマモトユイ)
所属:大阪モード学園
受賞コメント
こんなにも沢山の方、第一線で活躍されているような方々に評価をいただける機会をいただけただけでなく、交流し、お話を出来たこと、本当に嬉しく思います。いつかまたここにこれるように日々精進したいと思います。ありがとうございました。
審査コメント
●機能面において、作者のリアリティーからのニーズが感じられて良い。
デザイン上生まれる余白をも利用しようとする意思が感じられる。
ただ、ところどころ、例えばペンを入れる部分の上部は斜めにカットされているが畳んだ状態の時に、表からペンは見えないのか、また畳んだ際に中に入っているもの同士が重なることも考慮した配置なのかが気になる。シンプルなつくりなだけにそういった細部への気遣いが注力されるデザインだが、洗練されればすばらしいと思う。(青木氏)
●どうやってより薄く見せるのかが台東区のメーカーの力が試される作品だと思う。(沼田氏)
横山舞衣子(ヨコヤママイコ)
所属:東京芸術大学
受賞コメント
今回私のあまり定型的ではない、自由に好きなようにデザインしたこのバッグを評価していただき、大変光栄です。いつか形にできるよう精進していきます。ありがとうございました。
審査コメント
●イタリアのプロダクトデザイン的思考から生まれたようなビジュアルが興味深い。
鞄と聞いて思い浮かぶ従来のものとは全く異なり、新しいアプローチのように感じる。ただ、デザイン画にあるような首からかけるというのは、中に物を入れた際に問題になるように思える。
このデザイン性や方向性で、手持ち、もしくは身体の部位や自身の環境に直接コネクトして鞄として機能できるような発想でもおもしろいと思う。鞄という物自体の定義から探れたら、更に発展性を感じる。(青木氏)
宇波弘子(ウナミヒロコ)
受賞コメント
商品化にまで至らなかったのは残念でしたが、入賞だけではなく、審査員賞までいただき、とても幸せです。 表彰式ではファッション業界の方々とお話しすることができ、楽しく、また貴重な経験になったと感謝しております。
審査コメント
●着物の時には髪を結うので帽子をかぶることは本来NGですが、着物を次世代に伝承していくためにもルールに囚われ過ぎては駄目。この作品は着物の美しさを損なわずに新しい着こなしを提案してくださったことで評価しました。(鴨志田氏)
大湊果菜子(オオミナトカナコ)
所属:国際トータルファッション専門学校
受賞コメント
今回は素敵な賞をいただき、ありがとうございます。また評価をしてくださったことにとても大きな喜びを感じます。元々はショー向けにデザインしたものなので、実用性は低いですが、小物にも目にとまるような個性的なデザインを目指しました。これからは驚きと感動を与えられるデザインをしていけたらと思っております。
審査コメント
●多くのデザインが外郭線か、面で表現されているのに対して、構造の意外性があり、楽しいデザインと思いました。(研壁氏)
謝 侑軒(シャ ユウケン)
所属:大阪モード学園
受賞コメント
●今回は私の作品を選んで頂き有難うございました。大変光栄に感じています。今回選んで頂いた作品のテーマは、大好きな映画 ハリーポッターに出てくる主人公のペットのフクロウです。また、私は時々フクロウカフェにも行きます。そこで、今回のバッグのデザインを大好きなフクロウにしました。フクロウのデザインに機能性も含めて実用性の高いバッグにしました。
審査コメント
●梟をリュックに見立てるという稚拙になりがちなアイディアを、デザインと素材の選び方などで、実際に商品化され売り場に出ている姿が想像できるクオリティに昇華できている作品だと思った。数あるデザイン画の中で一番欲しいと思えた作品です。(沼田氏)
審査コメント
●最近、和のテイストが国内のマーケットでも注目されているのを実感します。ビームスジャパンでも伝統的な和モノ をモダンやポップなテイストにアレンジしたものが人気です。このシューズは今回のコンペのなかでも、そういった和モノトレンドを一番上手く消化した、華やかで洗練されたデザインになっていると思います。(南馬越氏)
岡庭秀晃(オカニワヒデアキ)
所属:長岡造形大学
受賞コメント
●素晴らしい賞をいただきありがとうございます。自分が欲しいと思い描いたデザイン画で、実際に持っていたらどのようになるのだろう、と想像しながら描いていましたので、このように評価していただけた事を大変嬉しく思います。これからも「あ、いいな」と思っていただけるデザインをしていきたいと思います。
審査コメント
●見た目のインパクトが強く、単純に自分で持ちたいと思ったので松屋銀座賞に選出させていただきました。このデザインであれば、クラッチバッグだけでなく、他のアイテムにも落とし込むことができるのも評価のポイントです。(黒岩氏)
今年で27回目を迎えた「ザッカデザイン画コンペティション」
その最終結果発表及び表彰式を11月22日(火)台東区蔵前にあるMIRROR(ミラー)にて開催いたしました!
今年は、2,370点の応募作品の中から、全23点の作品が受賞の栄冠に輝きました。
大賞を受賞したのは、女子美術大学の山口 茜(やまぐち あかね)さん。靴部門の応募作品「包」(つつみ)が見事大賞・ゲスト審査員賞(南馬越氏選考)を受賞し、全応募作品の頂点に立ちました。国内マーケットでも注目を集める、和のトレンドをとり入れた華やかで洗練されたデザインが審査員から絶賛されました。
また、表彰式後の懇親会では、受賞者が、ゲスト審査員や台東区周辺のファッション雑貨メーカーの方々と交流する様子が随所に見られ、歴史あるデザイン画コンペにふさわしく、華やかで楽しい式となりました!
集合写真
服部台東区長から表彰状を授与される大賞の山口さん
審査員の研壁氏より表彰状を授与される
「銅線帽」の大湊さん
受賞者にメッセージを贈るゲスト審査員 青木氏
「PATA-O」の根本さんとゲスト審査員(南馬越氏)
受賞者と地元メーカーの方との交流
作品展示
日程:平成29年2月22日(水)
会場:リバーサイドカフェシエロイリオ 2F Funnig room
第27回デザイン画コンペ受賞者を対象に、審査会から参加していただいた6名のゲスト審査員の皆様と3時間にわたりキャリア相談会を実施しました。1部では、座談会形式で、受賞者が各審査員と順番に話をしていただき、2部では、立式で審査員・受賞者ともに自由に懇親を深めていただきました。 受賞者は、持参したポートフォリオ等をきっかけに、各審査員から作品や将来について貴重なアドバイスをいただきました。 参加者からは、「幸せな時間を過ごすことができました。次回のコンペでも入賞して皆様に再会したい。」など、嬉しい声が寄せられました。
事務局一同、皆様の今後のご活躍を楽しみにしております!!
第1回「ベルト・クツ工場見学ツアー」
日程:平成29年2月24日(金)
訪問先:株式会社ノット(ベルト)、有限会社デコルテ(靴)
【株式会社ノット】
60年の歴史を誇り、確かな技術で、OEMでの生産に加え、プライベートブランドを展開しているメンズ革ベルトメーカーです。森川社長に工場内のご説明を受けたのち、職人の扇田さんに製造工程の実演をしていただきました。
【デコルテ】
純国産をモットーにアパレルセレクトショップを中心に取引している靴メーカーです。できる仕事は可能な限り引き受けるという田中社長のもと、若い職人さんが工場内で切磋琢磨しています。靴の製作工程、検品作業等を間近で見学させていただいたのち、田中社長から、靴業界の現状や今後の展望等について貴重なお話を伺うことが出来ました。
第2回「バッグ・帽子工場見学ツアー」
日程:平成29年3月1日(水)
訪問先:有限会社野村製作所(バッグ)、東ハット株式会社(帽子)
【野村製作所】
大手アパレルブランド向けに長年OEM供給している財布メーカーです。製品への対応実績による技術力・技法の豊富さのみならず、常にどんな製品にも挑戦するチャレンジ精神をもって、ものづくりに取り組む老舗メーカーです。野村製作所では、クライアントからの指示書を基にまずサンプルを製作します。職人の細野さんに、機械の説明や、サンプル製作の実演をしていただきました。
【東ハット】
創業昭和8年の老舗帽子メーカー。昭和27年に都内に自社工場を持ったのち、特殊な設備と熟練の技術を要するフェルト帽子をひとつひとつ丁寧に作り続けている貴重な会社です。東浦常務に工場内の施設や機械をご説明いただき、実際に作業している様子を見学させていただきました。
各業界の現状やものづくりの舞台裏に触れることのできる貴重なツアーとなりました。ご協力いただいたメーカーの皆様、本当にありがとうございました。いずれ受賞者のどなたかが、台東区内メーカーと一緒に仕事をするような存在になってくれるのを楽しみにしております。
審査コメント
●斬新さがあり且つ時代性も感じられるデザインです。(鴨志田氏)
●和のテイストが盛り込まれており、今の時代性にマッチするものだと思いました。そういった作品は多かった印象ですが、その中でも単なる民芸品の域にとどまらず、ファッション性が高くエレガントだった点が評価させていただいたポイントです。(黒岩氏)