デザイン画コンペは、２０年以上の歴史を持つ、日本最大級のファッション系デザインコンテストです。東京都台東区は、靴・鞄・バッグ・帽子・ベルト・財布など、「ファッションザッカ」の日本を代表する産地であり、業界の将来を担うような優秀な人材を発掘するために、コンペを開催し続けています。

このコンペが他のコンテストと明確に違う点は、最優秀賞以上の６作品については、区内メーカーの職人の手により、そのデザイン画を製品にするところです。受賞者の方には、自分が描いたデザイン画をもとに職人さんと打ち合わせ、意見交換をしながら、実際の製品を作っていく過程を経験してもらいます。素材、強度、機能性など、製品を作るうえで避けては通れない各種のポイントについて職人と話をすることで、デザインしている段階では見えていなかった「ものづくり」の醍醐味を直接知ってもらうことになります。特に、近い将来デザイナーとして活躍される方々にとっては、かけがえのない経験となるはずです。応募条件のひとつに、「製品化可能なデザインであること」とあるのは、こうした理由からなのです。

できあがった製品は、表彰式にて、受賞者の方にプレゼントします。あらためて製品を見て感動し、「自分が描いた絵以上に、素敵な作品ができた！」そう言ってくれる受賞者の方もいらっしゃいます。みなさんにも台東区の職人の底力を感じてもらえたらと思います。

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